真の国際化教育を実践している学校を選ぶ(3)頌栄女子学院
★真の国際化教育を実践している学校を選ぶ(2)世田谷学園のつづき。頌栄女子学院の国際化教育は、学院の生活の中に日常化しているというのが他校にはない特徴だと感じました。
★峰松先生のお話によると、5クラスのうち3クラスは帰国生と一般生の混合クラスだそうです。この帰国生混合のクラスでは、帰国生どうしが英語で話すシーンがあるそうです。また帰国生は自分の意見をはっきり述べるし、ディスカッションも得意。混合クラスの一般生もそれに感化されるようです。1学年230人ほどの中に50~60人の帰国生がいるそうです。20%以上帰国生がいることになりますから、そのシナジー効果は計り知れないでしょう。
★学習面でも、帰国生と一般生が互いに刺激を与える局面があるということです。日本の歴史教育とアメリカの歴史教育のものの見方の差がはっきり現れることがあるらしいのです。パールハーバー!のことでしょうか・・・。また言語としての英語についても帰国生と一般生が疑問に思うところが違い、たいへん興味深いということです。
★峰松先生ご自身、帰国生であり、頌栄女子学院のOGだそうです。頌栄女子学院のハビトゥス(頌栄の文化資本の再生産システム)をまさに体現されている先生でした。語り方もアメリカ的なプラグマティックな雰囲気ではなく、イギリス的な明解な分析哲学的雰囲気をかもし出していたところなどは、なるほどと勝手に納得させられました。
★頌栄女子学院は1982年に、英国学校法人Winchester Shoei Collegeを設立しているようです。1979年に、当時のサッチャー政権は大学改革を開始しました。どんどん市場の原理を投入し、今では大学進学率は116%!(パートタイムも含みますから)。サッチャー政権以前は10%いっていなかった階級社会でしたから、大改革だったと思います。その改革の風に頌栄女学院は戦略的に乗ったわけです。すごい先見性の持ち主が経営陣にいたのでしょうね。国際化教育というより、国際化戦略です。英国の発想は栄誉ある孤高の時代から世界戦略、今でいう帝国発想で動いています。
★頌栄女子学院の卒業生の6%弱は2年制の英国学校法人Winchester Shoei Collegeに進学します。ここからさらにイギリスの大学2年の学士に編入できる制度があるそうです。イギリスの大学は3年制ですから、トータルでは日本の4年制の大学を卒業したのと同じことになるのですね。
★頌栄女子学院はイギリスの世界戦略につながっているわけです。洗足学園はアメリカの世界戦略を活用しようとしています。さて、どちらの世界戦略が今後有効なのでしょうか。イギリスはEUとアメリカの両者を射程に収めています。EUとアメリカは中国との友好関係の覇権をねらっていますね。なんだか第二次世界大戦の時代と変わらない構図ですが、中国の経済力が当時とは全く違います。軍事的戦略というより、化石燃料を巡る経済的戦略の方が優位なので、世界大戦の心配はないでしょう。さて日本はどいう進路変更をするのでしょうか。そんな世界の環境変化も考慮しながら国際化教育戦略を進めているのが頌栄女子学院なのだろうと勝手に思い巡らすことができた講演でした。



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