★学校選びに欠かせないポイント(4)千葉校の保護者会で【2】のつづきです。来年開校する県立千葉の中高一貫校の捉え方の2つめのポイントについてお話しましょう。
②県千葉の中高一貫校のやろうとしていることは、私学も含め2020年、2030年、2050年・・・とサバイバルできる学校の姿でもある。良し悪しは別として、受ける受けないは別として、動向は見守っておくと良い。実際に近くにあるわけだから、千葉校の受験生は、ある意味中学受験の最先端に位置している。
★県千葉中高一貫校のやろうとしていることが、なぜ「2020年、2030年、2050年・・・とサバイバルできる学校の姿」なのでしょうか。今年の3月13日、教員・教育関係者対象に、千葉高校併設型中高一貫教育校開設に向けて説明会があったようですが、そのとき学習面において幾つかの柱を語ったようです。
①学びの特長→「協同的学び」と「スパイラル学習」
②伝統を生かした人間力育成→「学びのリテラシー」「ゼミ」「プロジェクト」
③異文化学習→中3時の「英語圏疑似体験」「海外異文化学習(希望者)」
④コンセプト→「君が伝統だ」「千葉から、日本でそして世界で活躍する心豊かな次代のリーダーに」
★県千葉は、大学合格実績に関しては、高校からの指導で十分出せるわけですから、中学3年間は破格のプログラムを企画実施できるわけです。上記の4つのポイントを見て、ピンとくる人はピンときます。県千葉のOBで東大から海外の大学院あるいはそのまま海外の大学をでたクリエイティブ・クラスの人材が背景でサポートしているのではないでしょうか。
★1つひとつは、どこの学校でも口にしているようなことではと思う人もいるかもしれません。しかし、どれ1つとってもうまくプログラムが進行しているところはそうないのです。それを全部やると宣言しているわけですね。
★アメリカでは、理数系大学院ドクターを出たけれど、現場で使えない人材が就職先がなくて困っています。私もたまたまその現場に立ち会ったことがあります。なるほどなぁ、そういうことかぁと納得した次第です。
★賢いのだろうけど、それだけに、評論家、人を見下す、人と交わらない、自分の世界だけを大切にする、論理的だがハイタッチではない、笑いが少ない、自分の話ばっかり、言い訳から話し始める、夢を語らない、未来を語らない、原則主義、データ主義・・・ととにかく防衛コストが高すぎでした。
★このタイプは、一握りではなく、賢い人に結構多いのですね。しかし、今や(本当は昔から。ダ・ビンチだって1人ではなかった。モーツァルトも。)研究領域でも、アートの領域でも、ビジネスの領域でも、編集領域でも、あらゆる領域で、コラボレーションなくてはやっていけないのです。
★県千葉の言っている協同は、コラボのことです。またコラボレーションする時は、上から物言うメンバーがいるとうまくいかない。オリジナリティのない協同は何も生まない。そこでスパイラル。まずは大きな物語を教条的に語り合うのではなく、互いの小さな差異やズレを確認し合って、つまり試行錯誤、紆余曲折を怖れず、励ましあいながら進んでいくというチームワークがポイントです。ここには知的な面で学びの最近接領域の発想があります。難しいので、ここでは説明を省かせてください。とにかく学びにおける世紀のチャレンジを表明しているということをここでは押さえておいてください。
★今年の秋か年末にOECD/PISAの国際学習到達度テストのレポートが世に出るでしょう。2009年には「読解リテラシー」メインのテストが実施される予定になっています。学びのグローバリゼーションにおいて「学びのリテラシー」という発想は欠かせません。
★チームワークのもう一つ大事な点は、どんなに良いアイディアも、みんなと議論せずにでてきたものは独我論です。ゼミやプロジェクトの過程で、もっとも重視されているものはディスカッションなのですね。
★そしてそのディスカッションを通して、課題が見え、探究していくプロセスが生まれてきます。それもゼミとプロジェクトのねらいですね。
★チームワークとは価値観やものの見方の違うメンバーがどのようにその葛藤を昇華していけるか寛容になれるかということでもあります。異文化理解は、本当は互いの文化の共有というよりも、葛藤解決を学ぶことのほうが大事なんですね。
★今までのすべての話が本当にうまくいくかいかないかは、リーダーシップにかかっています。結局クリエイティブでタフでハイタッチな「人づくり」が重要だということになります。
★これらをすべて一言で語ると、「リベラルアーツ」ということになります。県千葉は国を超えて最強の公立中高一貫校になろうという野心があるのはみえみえですね。
★あとは自治体の動きです。世界を相手にした偉大な人物に本田宗一郎がいます。氏は官尊民卑が大嫌いでした。氏のモットーは、「論理や発想は大事だ。しかし何より大事なのは時間だ」です。論理や発想だけでは、賢いだけで終わる。評論家ってわけですね。時間を大事にする人は、体が動く。前のめりの行動力しか、時間を短縮できない。
★グローバリゼーションは、時間と空間を越える高感度なモビリティの成せる業です。自治体にこの高感度なモビリティ感を期待できるかどうか、そこをどう読むか。選択の分かれ目です。今後の説明会が興味深いですね。
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